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プロジェクトの概要 旧被服支廠の建築 シンポジウムの記録 紹介冊子

プロジェクトの概要

旧広島陸軍被服支廠倉庫(ひふくししょうそうこ)は広島に残る貴重な被爆建物であり、巨大な赤レンガ倉庫4棟が並ぶ、市内最大級の近代化遺産です。また、かつての軍需施設の遺構としては国内屈指の存在であり、建築技術史上も特筆すべき価値があります。たとえ被爆していなかったとしても保存し次世代に受け継ぐべき建物であることに疑いありません。もちろん広島の近代史を体感でき、被爆の実相を雄弁に語ってくれる場所としての価値は、はかり知れないものがあります。
しかし、1990年代に閉鎖されて以来、再生に向けた議論はなされたものの前進できず、一方で建物の劣化が進み現在に至っています。

アーキウォーク広島は、広島の建築の魅力を内外に発信する活動を行う市民団体です。2014年の日本建築学会による建物調査をサポートしたほか、2014年と2016年には建物見学会を開催し、大きな反響を呼びました。特に2016年度の取り組みについては紹介冊子にまとめていますので、ぜひお読みになってみてください。

私たちには、被服支廠倉庫の将来について責任ある提案をする能力はありません。しかし、広島でも特に多面的な価値を持つこの建物について見・知り・訪れ・想う場をつくり、その価値を共有すること、関心を高めることは、前進する力になると確信しています。
現状では敷地内は閉鎖されていますが、見学会などの機会は今後も提供される見込みですので、その際はぜひ現地に足をお運びください。これまであまり知られていなかった(より正確には、忘れかけた)広島の一面を体感できる場になるでしょう。
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2016年度の取り組み内容

(イベント開催や紹介冊子制作の費用の一部は広島市まちづくり活動支援基金から助成を受けました)
  • 2016/08/18 トークライブ「たてものディープトーク」開催
  • 2016/08/20 TREES Work Session とのコラボレーションイベント開催
  • 2016/11/19-20 現地にて建物見学会開催(来場者264名)
  • 2016/11/20 専門家を交えたシンポジウムを開催(来場者104名)
  • 2017/03/27 紹介冊子を発行



全景 (C)SUGITA So

2016年の内部見学会の様子 (C)ODA Yasumasa

2016年のイベント風景 (C)SUGITA So, ODA Yasumasa

旧被服支廠の建築

旧広島陸軍被服支廠は宇品港(陸軍運輸部が置かれた)にも近い鉄道沿いに設置された軍需工場で、軍服や軍靴の製造・調達・貯蔵等を担いました。現在残る4棟の倉庫は1913年に建てられたもので、延々と続くレンガ壁はかつての軍都広島の面影を留めています。被爆時には爆風により損傷しつつも倒壊せず、臨時救護所となった倉庫内の悲惨な状況は詩人峠三吉の文章などに残されています(外観を見ると被爆時に変形した鉄扉が多数残されています)。戦後は民間倉庫のほか学校・学生寮として使われましたが、1990年代以降は空き家となり現在に至っています。

この倉庫は国内最古級のRC(鉄筋コンクリート)造の建物であり、建築技術史上も大変貴重なものです。外壁は旧来のレンガ組積造としつつ、内部の柱や床はそれまで木造だったものをRCに置き換える設計となっており、レンガとRCを併用する極めて珍しい構造です。
被服支廠倉庫が建てられた大正時代は、明治期に導入された西欧の様式から徐々に離れつつも、昭和期に普及が進んだ無装飾なモダニズムとは異なり、まだ装飾的な要素は残っていました。本作の場合、壮麗な装飾はありませんが、屋根のピナクル風装飾や梁の端部のモールディング(繰形)からわずかに装飾的要素を感じさせます。また、レンガとRCを併用した結果、外観が重厚でレトロな印象なのに対し室内は軽快でモダンな印象となっており、風格と新しさの両方を感じさせます。特に3階の内部は小屋組や屋根もRCで構成され、独特な雰囲気を持つ空間となっています。構造技術の過渡期的な様相がデザインにも反映されているといえます。

[ より詳しい建物解説はこちら ]




道路側外観。被爆時の熱風で変形した鉄扉が多く残る。

内部はコンクリート造でモダンな印象。

シンポジウムの記録

旧被服支廠の建物について「価値を共有し未来を想う」とのコンセプトで、専門家を交えたシンポジウムを開催しました。
[ シンポジウムの詳しい内容はこちら ]

シンポジウム概要

  • 開催日:2016年11月20日(日) 14:00〜17:00
  • 会 場:広島県立美術館講堂
  • 来場者:104名
  • 出演者:今川憲英(TIS&PARTNERS)、大久保孝昭(広島大学)、杉田宗(広島工業大学)、高田真(アーキウォーク広島)、山下和也(ディスカッション司会:地域計画工房)
  • シンポジウムにあわせて、11月19〜20日で現地での建物見学会を行い、264名の来場者がありました。



シンポジウムの様子

紹介冊子

旧被服支廠の建物の紹介や、シンポジウムの様子などを収録した紹介冊子を作成し無償配布されています。印刷用のデータをダウンロードすることもできます。

紹介冊子の概要




紹介冊子
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